帯状疱疹について教えてください

　帯状疱疹は全身のどこにでもできる皮疹で、体の左右どちらかに起こります。ピリピリと刺すような痛みに始まり、続いて小さな水泡を伴った赤い皮疹が神経の走行に沿うように帯状に出現します。
　原因は水痘・帯状疱疹ヘルペスで、最初の感染では水疱瘡として発症します。幼少期に罹ることが多く、治癒した後も、このウイルスは体内の神経節に潜み続けます。加齢やストレス、過労などが引き金となって免疫力が低下すると、潜んでいたウイルスが再活動しだし、神経を伝わって末梢の皮膚に到達して発症します。
　よって、好発年齢は50歳代から70歳代に多くみられますが、若年者でも免疫力が低下することで発症します。一般には一生に一度の発症と考えられていますが、かなり免疫が低下している場合には繰り返すことがあります。
　主な発症部位として胸背部～上肢に多いですが、頭部～顔面、頸部～上肢、腹背部、腰臀部～下肢にもほぼ均等に起こります。帯状疱疹後神経痛といって、皮疹が治った後も痛みや感覚異常が残ることがあります。
　治療は抗ウイルス薬として軟膏と内服薬があります。神経痛に対しては鎮痛薬を使用します。免疫機能低下で重症の場合には点滴で治療します。