10 .LNG-IUS の不正出血が長期間続く場合の対応は?
ポイント
- まず異所性を含めて妊娠を除外する.
- 半年後の定期検査で出血が持続していれば,注意して本体の位置を確認する.
- 原因となる子宮粘膜下筋腫,子宮内膜増殖症,子宮体癌の可能性を再度確認する.
- 止血剤やホルモン剤を考慮するが,長期にわたる場合には抜去を検討する.
(1)解説(図 15 参照)
- 1 )一般的に挿入後3~6カ月は不正出血がみられやすいので,挿入前にその可能性 を説明しておく.不正出血が長期間続く場合,稀ではあるが異所性妊娠を含めた 妊娠を除外する.避妊目的であれば下降により効果が低下する可能性があるので 抜去・再挿入を検討する.
- 2 )数カ月以上不正出血がみられる場合は,本体の位置を確認する.また,本剤装着 の適応か否かも再確認する.子宮が大きい場合や筋層が厚い場合は子宮内腔全体 への薬剤作用が不十分となり効果が減弱しやすい.
- 3 )不正出血が長期間続いて QOL 低下が持続する場合は抜去を考慮する.子宮粘膜下 筋腫,子宮内膜増殖症,子宮体癌の可能性を再度確認する.必要に応じて子宮内 膜吸引細胞診,吸引組織診 を考慮する.新たな病変がなければ経過観察してもよい.
- 4 )不正出血に対してトラネキサム酸やカルバゾクロムスルホン酸ナトリウム水和物 などの止血剤やエストロゲン製剤,卵胞ホルモン・黄体ホルモン配合製剤などを 一時的な対症療法として短期間投与を試みてもよい.

参考文献
- 1)子宮内黄体ホルモン放出システム ミレーナⓇ 52mg(LNG-IUS)使用の手引き 第 6 版(https://pharma-navi.bayer.jp/sites/g/files/vrxlpx9646/files/2024-01/MRN232303.pdf)