29 .LEP を使用している方が 40 歳を超えた時の対応は?

ポイント

  • 40 歳を超えても,年齢以外のリスク因子がないのであれば基本的に投与継続可能.

    月経困難症,過多月経,月経前症候群や月経前不快気分障害の症状緩和,子宮内膜症などに対し LEP が投与されていると考えられる.避妊目的で投与される経口避妊薬も含めて,QOL 向上の観点から使用されるが,LEP の投与には,50 歳に至るまでは年齢のみを理由とした禁忌は存在しないと考えてよく,年齢以外のリスク因子がない 40 歳以上では一般的にリスクより有益性が上回ると考えられる 1).若年者と比べて 40 代では静脈血栓症および脳梗塞や心筋梗塞といった動脈血栓症は増加する.
    LEP の中でもプロゲスチンの種類により血栓リスクには違いがある.また天然型のエストロゲンはエチニルエストラジオールより血栓リスクが低い可能性も示唆されているため,LEP 製剤の種類を選ぶことも考えられる.喫煙はいうまでもないが高血圧,糖尿病,脂質異常症,肥満など複数のリスク因子がある場合には LEP 以外の治療法への変更を考える.黄体ホルモン単独製剤,LNG-IUS,外科的治療などが主な考慮対象である.
    40 代での LEP 投与には卵巣がん,子宮体がん,直腸がんのリスクの低下や骨密度維持,更年期障害の緩和といったメリットもあるが,それでも閉経もしくは 50 歳を目安に中止を検討する必要がある.LEP 投与中は閉経の診断が困難であるが,1~2週間休薬後のホルモン値が参考になるという意見もある 2)

参考文献

  • 1)日本産科婦人科学会,日本女性医学学会編.OC・LEP ガイドライン 2020 年度版.2020
  • 2)Baldwin MK ,et al. Contraception during the perimenopause. Maturitas. 76(3): 235-242, 2013